JASH

Japanese Association of Sexual Health

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2/25 エイズ等性感染症対策講習会@館山

みなさん、こんにちは!

JASH船長の山口です。

 

今日は館山の千葉県安房合同庁舎で講演してきました。今回は僕とはるくん(Queer&Ally)、そして去年から新メンバーとして加わった養護教諭、高橋かん奈先生の3人です。

 

いやー、僕は館山を同じ千葉県だと思ってナメてました。なんと、往復5時間ですよ!!場所によっちゃ埼玉とか神奈川の方が近いなんて!(笑)

 

 

今回はエイズ等性感染症対策講習会という催しで、保健師さんや養護教諭さん(保健室の先生)、助産師さんたちが30名ほど参加されていました。

 

トップバッターは僕です。最近は「助男師」と名乗って活動しておりますので、まずはその経緯や僕の思いについてお話しました。女子の性を出産の時だけでなく幅広くサポートする助産師さんのように男子の性についても、例えば射精とか包茎とかマスターベーションのこととか、ちゃんとした知識や技術をもった同性の支援者が必要だと僕は結構本気で考えています。これについては会場にいらしていた方々も大きく頷いて賛同してくれました。(こりゃ、助男師の国家資格化もそう遠い未来ではありませんな!)

 

後半は最近力を入れている「ぐっさん保健室」をご紹介。実際に高校でこんな風に高校生たちに伝えているんですよ、というのをプレビュー的に聞いていただきました。自分で言うのもなんですが、「ぐっさん保健室」ってなかなか面白いし、こういうスタイルの講演ってありそうでなかったんじゃない?って。

だから南房総でも講演依頼がどーんと増えるといいなあって思ったんですが、往復5時間・・・現地で講演後においしいビールを飲む時間はなさそうだなあ・・・(笑)

 

続いて2番目はQueer&Ally代表のはるくん。

当事者としてLGBTsについてわかりやすく話してくれました。彼の魅力は、彼の持つ優しさや素直さがそのまんま講演の中に出てくるところ。僕はもう何度も彼のプレゼンを聞いていますが、いい意味で変わらない素敵さというか、変に小慣れた感じがないピュアな雰囲気が、聞いている人の心をくすぐるんです。

 

僕たちJASHは、統計とか教科書に出てこない当事者の声を届ける団体です。

だからうちのメンバーはみんな、講演のプロとかってわけじゃないんです。

でも、その人しか話しえない体験談とかって、やっぱり惹きつけるものがあります。

広く普遍的な知見についても大事かもしれませんが、僕はやっぱり、いつだって隣人のリアルな思いを聞くようなJASHのスタイルって大事だなあって思うのです。

 

はるくんの講演はLGBTsについて知ることができます。

LGBTsについての理解を深めようと考えている人にはとても役立つ内容です。

でもそれ以前に、最も重要なことを彼ははじめに言うのです。LGBTsも朝起きて歯を磨いて仕事や学校に行く「同じ人間」なんだよ、と。僕はそれをはじめて聞いた時、目からウロコが落ちまくって大変でした。

以来、僕が彼の講演をオススメするのは「LGBTsについて知ることができる」からじゃなく

「知らず知らずのうちにこびりついてしまっているウロコを発見できる」から、なんです。

JASHが統計とか普遍性じゃなくって、あくまでもひとりの人間の「声」にこだわるのは

そういった気づきとか発見とかが、勉強で知った表面的な知識よりも意味をもつと信じているからです。

 

3番目は養護教諭であり、長年「エイズ・サポート千葉」でも活動されている高橋かん奈先生です。

かん奈先生とは、八千代市思春期保健ネットワークでもご一緒させていただいたことがあるのですが、

 

なんと、まさか、本当ですか!!

去年、どどーんとJASHのクルーになっていただいたのです!

 

保健室の先生とは、ある意味でこの国の性の健康について最も「最先端」の危機感を感じるお仕事なのかもしれません。おっちゃんたちが「性教育なんぞは必要ないでしょう、そういうのってのは、自然と覚えるもんですよ」なんて言っているうちに、若者たちの性は危険で悪質な情報に飲み込まれてしまいそうになっています。そういった事情を最もよく知るのが、保健室の先生たち、ということです。

しかし、かん奈先生の語り口の素晴らしいところは、その危機感を押し付けるのではなく、ましてや上から何かを教えるようなスタイルでもなく、ただただ、一緒にタイムマシーンに乗って、一緒に高校生に戻ってみましょう、そして一緒に考えてみましょう、というシンプルなものです。

でもそれが、僕たちが見落としがちな視点を呼び覚ましてくれる。

 

ああ、そうか、そうだったよな、あのころこんな気持ちでこんなこと言ってたわ、

でも、今わかっていること、知っていることをそこに足すことができたなら、

こんな風にできるよなあ、こんな風に言えたかも、こんな風に振る舞えたかも、ってね。

大人はどうしても、大人の目線で思春期たちに接してしまいがち。

でもそれでは当事者である彼らの視点がどうしても抜け落ちてしまう。

結果、彼らのことを思ってのことだったのに、それに反する結果になってしまったり。

でもね、みんな必ず思春期を体験しているんです。彼らと同じように考え、感じ、悩んだのです。

ただそれを忘れているだけなんですよね。

自分の思春期を思い出させてくれて、

そして自分が何を忘れているのかも気づかせてくれる、

そんな不思議なかん奈先生のタイムマシーンは素敵やなあって。

 

そんなこんなで、あっという間に2時間が過ぎて講演は終了。

講演終了後も、参加者の方々から

「助男師、いいですね!」「がんばってください!」とたくさんエールをいただきました。

ありがとうございます。必ずや立派な助男師になってみせますから!

ということでみなさん、どうか僕を立派な助男師にしてください(笑)

 

講演依頼はいつでも受付中でございます。

他では絶対に聞けない僕やJASHクルーの「リアルボイス」、

ぜひ、あなたの学校や地域でもお役立てください♪

 

※講演依頼はこちらから

 

(レポ:船長)